東京で浦幌のアイヌ資料を展示しています

東京都文京区湯島にある文化庁近現代建築資料館で、3月1日より24日まで、「アイヌの建築と工芸の世界-チセ、マキリ、アットゥシ」が開催されています。

https://nama.bunka.go.jp/exhibitions/2403

この展示は、国立アイヌ民族博物館に事務局を置く「アイヌ文化で繋がる博物館等ネットワーク<プンカ>」による初めての協働展示で、浦幌町立博物館も、新ひだか町博物館や平取町二風谷アイヌ博物館と共に参加しています。

当館からは、日頃常設展示室で展示している長濱清蔵資料からシントコ(行器)、イクパスイ(捧酒篦)など、ラポロアイヌネイション製作資料としてキナ(ござ)やトゥキ(天目台と椀)、イナウ(幣)などを展示しています。また、アイヌ文化の素材となる植物への理解を助けるための資料として、植物標本や植生図、各種文献類などでも展示協力を行っています。

この他、当館に永年寄託されている、ラポロアイヌネイション代表の故差間正樹さん所有のシントコ(行器)も展示しました。このシントコは、現在もカムイノミなどの儀式で実際に用いられているものです。

3月9日(土)には、当館学芸員が出向いての展示解説(ギャラリートーク)も実施いたしました。

東京へお出かけの際には、ぜひお立ち寄り下さい。
また関東近辺に在住のご親戚や知人等がおありでしたら、ぜひご案内いただけましたら幸いです。

展示会場のようす。チセがメインテーマで、模型で詳しく紹介されています。
ラポロアイヌネイションの活動や製作資料を展示しているコーナー。手前の3本のイクパスイは、浦幌町立博物館所蔵の長濱清蔵資料。敷いているゴザと奥のトゥキ(天目台)は、ラポロアイヌネイションのメンバーが製作したもの。
ラポロアイヌネイションで、夏のカムイノミ・イチャルパのために製作したイナウ(幣)。現在、当館の所蔵資料となっている。
いずれも当館から出展したシントコ(行器)。左は長濱清蔵資料。右は故差間正樹さんからの寄託資料。
植物標本資料。当館が浦幌周辺で採集したアイヌ文化に関係する植物の腊葉標本をいくつか展示しています。
奥は現存植生図。手前は潜在自然植生図。いずれも当館から出展したもので、、アイヌ文化を支える北海道の植物多様性を説明する資料として紹介しています。

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