「昆布刈石海岸を歩く」を開催しました

2025年6月29日(日)、移動博物館「昆布刈石海岸を歩く」を開催しました。

十勝・釧路から15名の方々にご参加いただき、1799(寛政11)年に幕府が敷設した海岸道路の一部である、昆布刈石海岸の約5.1kmの区間を、約2時間かけてゆっくり歩きました。

途中、「黄金の滝」を下から見上げる区間では、1809年に楢山降福が『東蝦夷地より国後へ陸地道中絵図』(原本は函館市中央図書館所蔵。複製を帯広市図書館所蔵。帯広市図書館所蔵複製を複写したものを持参)のなかで描いた「イクライノ」と書き込みのある滝の図と、現在の滝の様子を比較しました。イクライノは明らかに黄金の滝を描いていますが、「イクライノ」のアイヌ語の意味がわからず、現在関係者で検討している解釈を紹介しました。

そのほか、ショウドウツバメの巣穴やアマモ、コンブ、潮だまりに動く生きもの、海岸段丘の地層など、適宜目に映るものを観察しながら、ゆっくりと歩きました。

残念ながら霧が濃く、真っ白い光景ではありましたが、その分、適度に涼しく、市街地の暑さに比べるとかえって歩きやすくて良かったかもしれません。

到着した十勝太では、ソコベの湧き水を飲み、トーチカや、高台上にある文化財標識で周辺の史跡を学んでから解散となりました。

皆さん健脚で、予定よりも10分ほどはやく到着し、事故もなく良い散策となりました。

現在の「黄金の滝」を下から見る。
1809年に楢山降福が描いた「イクライノ」と記された滝の図。
昆布刈石川の渡渉。靴を脱いで、裸足になって渡りました。
霧の海岸を行く参加者たち。

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