ハマハナヤスリが順調に増えていました

2024年9月14日(土)。

十勝地方では唯一、浦幌町の豊北海岸にのみ自生が記録されている絶滅危惧植物ハマハナヤスリの観察会を開催しました。

この植物はシダ植物の一種で、北海道からは限られた場所からしか記録が無く、十勝地方では浦幌町が唯一です。

2016年の大型台風襲来以後、漂着木工事や釣り人の自動車の侵入によって海岸草原が荒れ、絶滅が危惧される状況でした。

そこで、海岸草原を管理する国土交通省池田河川事務所と連携し、自動車進入防止柵を立て、絶滅危惧植物が生育していることの表示をしました。

調査用の方形枠。大きさは1m×1m。この枠無いに何個体のハマナナヤスリがいるか数えます。

いまでは、自動車によって荒らされた植生も回復し、ハマハナヤスリも徐々に回復しています。

今日の観察会で数えたところ、1m四方の枠の中に、約50個体のハマハナヤスリが生育していました。

ちなみに2021年9月14日の調査では、1m四方の枠の中に、わずか3-5個体がみられるだけでした。

自動車の侵入を防止して5年あまり。

個体群が順調に回復し、自動車進入防止対策の効果があがっていることがわかりました。

胞子を散布し終えた個体とこれから散布する個体。胞子葉をつけない若い個体の姿も見える。

博物館では、引き続き、池田河川事務所と協力しながら、絶滅危惧植物のモニタリングに努めてまいります。

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