道道直別共栄線の浦幌町厚内から直別へ通じる区間のうち、史跡オタフンベチャシの前後の区間の切り替え工事が進められています。
この工事にともない、新設道路ルート上に、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている植物が2種確認されました。このため、道道管理者の北海道十勝総合振興局帯広建設管理部とご相談させていただき、隣接地への移植がおこなわれました。
8月29日は、このうち1種ネムロブシダマ(絶滅危惧II類)を、専門の造園業者の皆さんによって、隣接地への移植しました。浦幌町立博物館からも、学芸員が立会をおこないました。
なお、同地区では5月にも、ウラホロイチゲ(絶滅危惧II類)の移植作業を、市民参加によって実施しました。
道路工事や圃場整備工事にあたり、予定地に絶滅の恐れのある動植物が生育していないか?を事前に調査する環境アセスメントや、先史時代の遺跡・埋蔵文化財がないかをあらかじめ確認する事前協議などの際に、専門的見地から助言をしたり、事実確認をしたりすることも、博物館の重要な役割です。
浦幌町立博物館では、今後も、生物多様性の保全と地域づくりとの両立をどうはかっていくべきか、考える機会を作っていきたいと考えています。
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